比留間歯科医院

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先日、東上野を歩いたのですが、その理由のひとつが、LOVE GARDENさんのブログに掲載された、この比留間歯科医院を見ることでした。この建物は、浅草通りが昭和通りにぶつかる少し手前に、浅草通りに面して、ひっそりと佇むようにして建っていました。
モルタルの塀を除けば、オリジナルの状態が非常に良好に保たれているように見えます。木枠の窓や玄関の引き戸、下見張りの上を銅板で覆ったような壁面、洋風な破風付きの玄関、赤いランプなどなどからなるこの建物、そばで見ても現実に在る建物のような気がしません。まるで大きな模型を見ているようです。全景はこんな感じです。よくもまあ、こんな建物が町中に現役で残っていたものです。きっと、大切に、手を入れながら、代々使っていらしたに違いありません。例えば、壁面にパイプが這わせてあるのですが、そのパイプの色にすら配慮されていることからも、それをうかがうことができます。
もうひとつ面白かったのが、この建物、実はL字型になっているのです。四角い敷地の角に、薄いピンクのビルが建っていて、その残ったL字部分に、この建物が建っているという感じです。横にまわって撮ったのがこの写真です。正面とはやや印象が違いますが、屋根の形など、正面の意匠を継承していました。

ところで、僕がこの建物の写真を撮っていると、ガラガラと戸が開き、なかからご婦人が出てきました。そして僕に気づき、微笑みながら軽く会釈をしたのです。あわてて会釈を返しました。そしてこの際です、咄嗟に声をかけてみました。「先生の奥様でいらっしゃいますか?」と…。すると「治療を受けてきた」という返事でした。が、そのご婦人、「この建物に興味があるのなら、内部も見てったらよいのに」と言うのです。どんなに医師と親しい患者でも、患者の立場となると、普通はそんな気楽なことは言えませんよね。でも、そのご婦人は、言うばかりではなく、さあさあとばかりに、玄関の戸を開けてくれたのです。ところが、開けた途端にかなりうるさいブザーが鳴る仕掛けになっているため、とんでもなく気が引けてきます。が、とにかく咄嗟にシャッターを切ることは忘れませんでした(^^; そのご婦人の許可を得て…。なんだか妙な話ですが…。
通常、患者さんが出入りしても、ブザーの鳴る時間というのは数秒程度です。が、このときは、何十秒か鳴りっぱなしになり、2階にある診療室から、若い看護婦さん?女医さん?とおぼしき人が、何事か?とばかりに、降りてきました。ヤバい状況です。が、その女性と僕の隣りのご婦人とが眼を合わせると、「あ、なんだ、あなただったの」という感じ…。険悪さゼロです。が、とにかく挨拶をして戸は閉めてもらいました。なんだか良く分からない医院です。ま、何のお咎めなく内部を見せてもらえたことだし、ラッキーです。すると、ちょっと間をおいて、そのご婦人の口から出た言葉が、「いまのは私の娘です」…です。うう、絶句。どうりで…。いや、ま、いろいろありますね(^^; 丁重にお礼を述べておきましたよ。僕の好奇心を察してくれて、戸まで開けてくれたのですから…。親切ですよ、良い人ですよ。でも、最初にそれ言ってよ〜(^^;
で、そのご婦人によれば、現在、この医院で診療にあたっていらっしゃる若先生で四代目ということでした。ということは、大正時代から続く医院である可能性が高いってことですよね。建物もそうなのか?と気になります。この際、患者になるしかありませんね(^^;

【場所】台東区東上野4丁目あたりです。

コメント(14)

こんにちは。はじめてコメントします。

東京に出張したさい、たまたま浅草から上野方面に歩いていて、私もこの歯科医院にひきつけられました。私のばあい、急いでいたので、道路をはさんで撮影しただけでしたけど。

こちらの歯科医院とは関係ないのですが、近くに、たしか「全国納豆協同組合連合会」が入った「納豆会館」というビルをみつけて喜んだことを記憶しています。

私、関西人ですが、納豆が好きです。

こんにちは。
比留間歯科いいですね。中がもっと見たい!
やっぱり患者になるしかないですね(笑)
祖父が昔、根津で床屋をやっていたのですが、なんとなくそのお店を想い出しました。古い建築って細部にこだわってデザインされていてオシャレですね。

masaさん こんにちは。
この歯科医院懐かしい〜。わたしも写真を撮った記憶はあるのですが、はたしてどこにあるのかがもうナゾです。
中を見せていただけたなんてすごいラッキーですね。
こうした洋館は時間がたつにつれて本当にいい味わいが出てて来ますね。いつまで残るのでしょうか。。。

>wakkykenさん
初めまして。コメントをありがとうございました。ところで、凄い地震でしたね。
僕も最初、道路の反対側から見つけたのですが、街路樹が葉を繁らせているため、すぐそばまで行かないと、全景が見えない状態でした。これは冬になって、もう一度行かねば!と思っています。
納豆会館って、そう言われると、あったような気も(^^; 真面目に付けた名前でしょうが、笑えますね。僕も納豆は大好きです。僕の孫(^^;は、もっと西の愛媛にいますが、2歳半にして、納豆ご飯が好物ですよ(^^;
これからも、よろしくお願いいたします。

>Naoさん
こんにちわ。Naoさんも、海外に留まらず、国内もよく歩いていらっしゃいますね。Naoさんがおっしゃるように、古い建物って、細部にまで人の手が入っていて、建築というより工芸って感じがしますね。ほんとに暖かいし、良いものですね。
しかし、なんと、根津谷中がお好きということでしたが、強い縁がおありになったのですね。今日は、これから根津に行きます(^^;

>mitsubakoさん
コメントありがとうございま〜す。
このご婦人、実は「さあ、m上がって見せてもらえば」って勢いだったんですが、こっちはブザーの大音ですっかり恐縮。早々に切り上げました。大汗でした(^^;
そのご婦人情報(^^;ですが、近々建物に手を入れる計画でいるようです、とのことでしたよ。
m-louisさんが帰京なさる折にでも、リトルコリア+この歯科医院での治療ツアーでも組みます汗

暑いなかでもものともせずお散歩に出かけていらっしゃって脱帽ものです。
最近masaさんのカメラは画像を撮るだけでなくこれはコミニュケーションツールなのではと思いはじめました。誰でもステキな画像は撮れるけれどカメラを媒介してこれだけ街の人と触れ合いが持てるのは一種の才能ですね〜。

>aiさん
どういうわけだか、僕は暑さには結構強いです。ただし寒さはからっきしダメです。
最近は、コンパクトデジカメやケータイで写真を撮っている人はやたらに見かけますが、その反動か、一眼レフで撮ってる人が少なくなったように感じます。そのせいで、一眼レフでガチャガチャ撮ってる僕など、「おや?何?」って思われる (or怪しまれる(^^;) のが、かえってキッカケになるのかもしれません。
町の人って、こっちがその気になれば、けっこう親切にいろいろと教えてくれますよ。ただ、一度お話をしてくださった方は、結構「また来てよ」と待っていてくださったりしますから、二度三度と足を運びたいのですが、それがなかなかできないんですよね〜。それが申し訳ないと、いつも気になります。

お久しぶりです。田舎より戻って参りました。田舎では、インターネットの環境が悪く、電波電子系のない田舎生活にどっぷりとはまっておりました(^^; いつもいつもリンクして頂きありがとうございます。室内まで撮られお話を伺えるなんて、さすがにmasaさんですね!感激しております。横にまわって撮られた写真にある、建物にぴったりとくっついた木の運命やいかに…?という感じで……見守っていきます(^^;

>cenさん
お帰りなさい! さぞかし自然のパワーを吸収していらしたことだろうと想像しています。
二番煎じエントリーさせていただきました。おかげさまで、東上野という興味深い地を知ることができました。この木、正面と同じ運命を辿らないと良いのですが…。手入れの仕方ひとつですよね。

masaさん、残暑お見舞い申し上げます・・・なんて、あらたまって書きましたが、『Kai-Wai散策』にコメントさせていただいてちょうど1年たちました。というわけで、気持ちからでしょうか、なにやらあらたまったご挨拶になりました(^^;;。たしか、昨年の8/15の数日前に、はじめて『Kai-Wai散策』をお邪魔させていただき、結局、我慢できずに、この「比留間歯科医院」のエントリーで初コメントをさせていただいたわけです。それから1年。フレンドリーなmasaさんの優しさに甘えるかのように、乱暴狼藉といいますか、自分でも「アホちゃうか」と思うぐらいたくさんのコメントを投稿させていただきました。厚顔無恥、傍若無人、軽佻浮薄(・・・子どものときの勉強が足りず、もう四文字熟語は思いつきません)な振る舞いをお許しいただき(許されていないかも・・・)、本当にありがとうございます、といいますか申し訳ございません。毎日ご飯をいただくように、毎日『Kai-Wai散策』を拝読するようになっています。「人様のブログに長々とコメントをするのであれば、自分のブログにきちんとエントリーしなさい!」というご叱責もいただいております。しかし、やはりなんといいますか、さらに多くの皆さんからお叱りを受けることを覚悟で書きますならば、『Kai-Wai散策』は、masaさんのすばらしいブログであると同時に(「この地に根を生やして住んでいる」人びとの生活と風景を写した美しい写真と文章)、みんなの『Kai-Wai散策・広場』のような、あえていえばMyPlaceなブログのようにも勝手に感じております(←なんだか厚かましいですね、ごめんさない)。
毎日、人の家にやってきて、リビングのソファーに座り込み、時には冷蔵庫からビールなど勝手に出して呑んでリラックスして、ご主人とおしゃべりして家に帰っていくような感じの、勝手な輩なのですが、どうかこれからも、よろしくお願いいたします。1年前の初コメントが、納豆会館で終わっていますが、これからもどうぞ納豆のような関係(??)で、お付き合いいただきますよう、よろしくお願いいたします。ところで、このエントリーには、cenさんもコメントされていたのですね。今日まで気がつきませんでした。このまえ京島のLGにうかがったとき、cenさんから、この比留間歯科医院の建物はなくなったとcenさんからうかがいました。偶然でしょうが、なにやら不思議な縁のようなものを感じます。

あっ、今気がつきましたが、初コメントは、明日、8/16の朝4時24分でした(^^;;。おそらく、8/15の深夜からず〜っと、たくさんのエントリーを拝読しながら、翌日の夜明け近くになっていたのですね〜。というわけで、気持ち的には、8/15の28時24分です。

>wakkykenさん
ご丁寧なメモリアルコメント(^^;をありがとうございます。いま、あらためて、初のコメントのやりとりを読んでみると、なんだか変な感じがしますね。wakkykenさんとは、この後、比較的早い時期にお会いできたせいもあってか、ほんの1年前に知り合って…という気がとてもしません。長年にわたってお付き合いいただき…という感じです。しかし、ブログがなければ、とてもお目にかかれる方ではないwakkykenさんこ、こうして、コメントいただけたことは、幸運だったな〜と感じています。ほんとに拙いエントリーばかりのブログですが、初コメントをいただいて以来、ずっとそれらの補足・補強・解説役を引き受けていただいているような気がします。どうぞ、これからも、さらに(^^; 宜しくお付き合い、お願いいたしますm(__)m

>wakkykenさん
>気持ち的には、8/15の28時24分
わははは、その感じ、リアルに分かります。僕の場合、毎日がソレですから(^^;



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