新潟旧市街で

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下エントリーの地図をご覧いただくとお分かりいただけるように、新潟の市街地は信濃川でふたつに分断されています。それに加え、昭和40年代に関屋分水路が完成したため、信濃川の北側部分が完全に切り離され、島状態になってしまったというわけです。
新潟に到着してからというもの、ついに晴れ間ののぞくこともありませんでしたが、多少の雨くらいはなんのその...ということで、古い町並みが残っているという新潟島へ向かいました。中心部に入ると、さすがにビルが建ち並び、人も交通量もそこそこ多く、いわゆる地方都市といった表情を見せます。当然のことながら、路上駐車などできそうもありません。そこで、まずは海側の丘のうえまで車を走らせ、そこにある無料駐車場に車を停め、そこから歩いて旧市街を目差した次第です。が、歩きはじめてしばらくすると、雨が強まり、ちょうど通りかかった新潟市美術館(前川国男氏設計・前川国男展開催中でした)のコーヒーショップに飛び込み、そこでしばし雨宿り、ということになりました。
右の写真は、その新潟市美術館の近くで撮ったものです。低地から海沿いの丘に向かって撮っています。ここは、傾斜地にびっしりと家屋が建ち並んでいて、なんとなく、尾道を想わせる(尾道はよく知りませんが...)ようで、惹きつけられました。家々の間には、細い路地や階段路地が這っていましたが、袋小路になっているものもあり、なかなかの迷路状態でした。機会があれば、ぜひもう一度歩いてみたい場所の筆頭です。ここでも、東京の凸凹を歩いて感じるのと同じ感覚を覚えました。やはり高台には高級感のある住宅が並び、低地になるほど湿度が高まり、生活臭が強くなります。しかし、手前には、もう再開発待ち...といった雰囲気の空地利用の駐車場が見えています...。
左の写真は、いよいよ旧市街地に入ってから撮ったものです。繁華街の中心部は、もっともっと人通りも多く、賑わっています。しかし、中心部をちょっと離れると、もうこんな感じです。はっきり言うと寂れています。正面右奥に見えるビルも、じきに取り壊しにでもなるのか...ほんの一部のお店が営業をしているだけで、主要な看板は取り外され、すでに廃墟臭い匂いを発していました。その手前右側の看板建築も、同様に再開発を待っている、といった表情です。こうして、車も人もいないタイミングでシャッターを切ると、街全体から、廃墟に近い匂いが漂ってくるのが分かります。
旧市街からしばらく南下した辺りには、水田を埋めた広大な土地が拡がり、そこには工業団地や大型スーパー、郊外型レストランなどがズラリと建ち並んでいます。どうやら、そちらに客足を奪われた結果が、旧市街に、こうした風景を生む背景になっているようです。

【場所】新潟県新潟市です。

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左の写真は、新潟の中心市街地を平行して走る数本の主要な街路に直交する道、それもやや中心をはずれて下(しも)の方に行ったあたりのものです。いわゆる地方都市の中心市街地の空洞化という現象として僕はみていましたから、それがつくりだした侘び錆びを正面からみようとしなかったのでしょう。masaさんの写真にこの通りの味を教えられました。
斜面に作られた家々が、右の写真のように重なって見ることができるのは、高台の足下にあった建物がえぐり取られて、スッポリと隙間ができたおかげなのです。この場所以外にはこういう風景が見えるということはないかもしれないですね。
こうした、masa好みの侘び錆びが、滅びようとするものではなく、したたかに生きてやるぞという力と同居しているといいのだがと思います。

>玉井さん
こちらにもコメントをくださいまして、ありがとうございます。本文中の記述には、町を歩きながら玉井さんからおうかがいしたことをちりばめていますが、特に出典(^^;は明らかにしませんでした。ご了承ください。
しかし、斜面にたつ家々の風景を見ることができたのも、手前の家が取り壊されたおかげ…とは、なんとも皮肉なものですね。左の写真にしても、やはり同種です。どちらも、町としては、撮られたくない風景なのかも?と思うと、ちょっと複雑な気分になります。人と違い、口をききませんので…。



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