この辺り一帯は、住所で言うと芝3丁目になりますが、ビルの城壁を越えて、一歩まちの内部に入ってみると、トタンの平家や下見張りの家屋、それらで形成される細い路地などがまだまだ残っています。この都心中の都心にです...。周囲の、高層ビルが林立する区画とは決定的に異なる風景があります。
その様子は、この航空写真をご覧いただくと、お分かりいただけるか...と思います。ここは "建物と時間による真性スリバチ" を形成している...と言えそうです。
その古いまちを歩いていると、あちこちに掲示板があり、それらには"北四国町会"と書かれています。僕はこの辺りのことをよく知りませんから、「え、この辺りって四国出身の人たちが移り住んだ土地ってこと?」としか想像できませんでした。
が、どうも"四国町"というのが気になり、その町名由来について、ちょっと調べてみました。すると、この芝3丁目あたりが、非常に興味深い土地柄であることが分かってきました。
なんと、この辺りには、江戸期に四国の大名の屋敷が在った。そして明治5年にそれらを併せて "三田四国町" とした...というのです。
また、明治10年には、三田種育場という、西洋の種苗・農具の輸入と実験・普及にあたる施設が(旧薩摩藩邸跡に)開設され、明治12年には、種育場内に競馬場まで設けられた...ということです(参考:ニッケミ/東大のHP)。
その後、それらの施設も競馬場も、民間に払い下げられ(明治23年頃から...のようです)、姿を変えたようですし、この一帯は、大戦で被災もしていますから、いま歩いてみても、種育場や競馬場が在った頃を偲ばせるものはありません。ただ"北四国町会"という町会名が、当時の記憶を消さないよう頑張っている...というところです。
そんなわけで、以下に掲載したのは、明治のこの辺りの変遷を示す地図です。残念ながら、江戸期の適当な地図(四国の4藩邸が記されているもの)は探せませんでした。
【左】明治17年頃の地図です。種育場と競馬場が描かれています。残念ながら下部が収録されていません。
【中左】明治30年頃の地図...ということです。種育場と競馬場の全体が描かれています。が、この地図は、年代までは信じ込まないほうが良さそうです。
【中右】明治40年頃の地図です。種育場と競馬場が姿を消し、現在のまちの区割りに近づいていることが分かります。
【右】現在の地図です。
【場所】港区芝3丁目あたりです。

masaさん、おはようございます。
おお、力作ですね。こうして色々教えて頂くと、金杉橋とか、芝大明神とか芝増上寺位しか浮かばなかったけど色々年代によっての変化が"馬く"表されております。
北四国町会ですかmasaに地名は歴史、宇津木姓の一件みたいですね。ではゴメン与
>与太郎さん
お返事が遅れました〜申し訳ありません。
こうしてみますと、ほんとに、土地というものはいろんな歴史を重ねているものだと、当たり前のことを、改めて思い知らされます。どこを歩くにしても、警戒してかからねば(^^;と思います。宇津木姓のことも気になっています。
>masaさん、そうですね、先日一葉関係の久佐賀義孝の湯島「顕真術会」を調べていたら、湯島三組町の方で宇津木さんという古老が居られるようです与。
■閑話休題
masaさんに刺激されてチョッと(東京名所図会)お散歩してみたら、三田(御田)は、伊勢大神宮の神田ありしよりの名にして、荏原郡御田卿や芝大神宮が関連してくるそうです。芝大神宮は伊勢内宮の御分霊を鎮き祀れるもので、、飯倉は御田の稲を貯蔵する倉庫であったそうな。三田四國町は★里俗名で、明治初年に呼ばれた町名、[阿波の徳島・土佐の高知・讃岐の高松・伊豫の松山]四藩を指し、それらはその後に[鹿児島・徳島・擧母・因州新田]の四藩に下賜されたそうな、それがmasaさんの価値有るブログに繋がるわけか、ふむふむ。というわけでした。現地の雰囲気(霊気)、各古地図からの読み、古資料の裏付け、共にmasaに卒論にも使えそうな、ブログになって来てますね~。
納っ得く~。
細かく調べたらもっと白い犬(Yahoo!お父さんではありません。)になるかも知れませんね。
はい! 尾も白い方でゴザンス。 本郷-菊坂の与太郎
>与太郎さん
早速のエントリー補強コメントをありがとうございます。ふむふむなるほど...という感じです。しかし、三田種育場の敷地の大半は、旧薩摩藩邸敷地なのに、その後、四国町と呼ばれるようになったというのが、どうも腑に落ちません。まあ、そのあたりは大まかに考えれば良い...ということなのか、それとも...というところなんですね。
三田には蜂須賀家の屋敷があって、それが現在のオーストラリア大使館だったりしますから、あの一帯に四国の匂いはするのですが、ピンスポットでピンとくる(^^;ような資料に出会えていません。ま、そこまでスッキリを望むのは難しいのだろうと思います。