本郷 湯島 池之端の最近のブログ記事

湯島天神の開運札

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昨日(19日)、昔からの友人に孫が誕生した。僕等の親の世代が、老いて要介護となっていく一方で、それに代わる新たな世代が誕生する。50代になって、この2つの"行事"が、とてもリアルに感じられるようになった。だから、友人に子供ができた時よりも、今回の孫の誕生のほうが、なんだか嬉しく感じられる。心からおめでとうと言いたい。今日は、新たにこの世に生を受けた友人のお孫さんに、この写真を贈らせて頂くことにします。トライドッグ・パパとママ、そしてのりべー新米ママ、本当におめでとう! お爺ちゃんに似て、健康な子に育つことを心から祈っています。

【場所】文京区湯島3丁目あたりです。
【追伸】このサイトを訪問してくださる皆様へ:今日はプライベート過ぎてすみません。

本郷で、マンション建設のため桜の大木が切られ、近所の住民がそれに猛反対したニュースを憶えている方はいらっしゃいますか? 僕もこれは気になるので、現地を何度か見に行っています。今日も、小石川を歩いた帰りに寄ってみました。住民の反対運動が空しく感じられるほど工事は着々と進んでいました。しかし、何十年、何百年をかけて大きく成長した木を、どんな理由であれ、邪魔だから切り倒すという発想は、とうてい受け入れられません。これは「緑を大切に」とかってレベルじゃないんですね。そういった地域を象徴する木の年輪は、近所の住民の、人生の節目が堆積して形成されているんですね。言葉を変えると、地域の古い記憶とも言えるでしょう。デベロッパーや建設会社はチラとでもそんなことを考えたことがあるのでしょうか? あるわけないですね。そんな建設会社が、その現場を囲った塀が、風景をも切り裂いていました。これは面白いので、写真にしちゃいましたが…。こんな体質の会社が建てたマンションなんて、きっとその体質があちこちに噴出してるに違いありません。とても住む気になれません。

【場所】文京区本郷4丁目あたりです。

台風影響下のTOKYO

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今日(30日)は、台風10号の影響で、超不安定な天気でした。太陽がカンカン照っているのに、雨がザーザー降っていたりと…。夕方になって、空を見上げると、流れて行く黒いの雲の隙間から、ピンクに染まった雲が見えます。こういうときは、とかく凄いサンセットショウが見られたりするので、屋上にあがってみました。が、そう安々とは見せてはくれません。高度の低いぶ厚い雲が、太陽の沈んでいく方角を覆い隠したまま、何事もなく終わってしまいました。が、雲の切れ目から、上空のきれいなサンセットを想わせる空が垣間見えていました。そこには、すでに秋の気配が漂っていました。

【場所】文京区本郷1丁目から。
【追記】右側の背の高い建物は東京ドームホテルです。

大横丁の看板建築

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看板建築ってご存じですか? 表面が銅板で覆われていて、その銅板が緑青を吹き、緑や青黒に見える古い建物をどこかでご覧になったことはありませんか? あります? そいつです、そいつが看板建築です。仕上げは、別に銅板に限ったわけではなくモルタル仕上げやタイル仕上げの看板建築もあります。要は、道路に面した部分が平面で、そこにデザインが施された建物全般を指しています。本郷にもかなり残っていたのですが、もう次々に姿を消しています。そんななか、大横丁通りで、バリバリの現役で頑張っているのがこの写真の建物です。看板建築としては、細工や装飾もなく、面白味に欠けますし、表面が塗装されていますので、緑青の独特の色でもありません。最も素っ気ない[=看板建築としての価値は低い]部類に入りますが、現役というのが何より物をいっていて、いまでも輪郭が明瞭でシャキッとした印象があります。現役が少ない今、存在価値を増しています。近所の住人としては、素通りするわけにはいきません(^^;

【場所】文京区本郷2丁目あたりです。
【追記1】写真の建物の斜め向かいにある緑青を吹いた看板建築です。ただし、これは屋根が瓦葺きで、看板建築としては変則的。珍しい部類に入ります。
【追記2】看板建築に興味をお感じになった場合、参考本としては、この言葉の生みの親・藤森照信氏の「看板建築」(三省堂)が唯一あるのみかもしれません。この本は、研究肌ウンチクたれたれ型ではなく、写真も多いので楽しく読むことができますよ。

本郷のハイパー路地

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昨日は投票に行きましたか? 僕は行ってきましたが、完全な消去法適用の投票です。投票所は、歩いて数分のところにある小学校なんですが、普段は滅多に通らない場所にあります。すると、投票の帰りに、何とか元暗しで、ええっと思う風景に出会いました。この写真ですが、左側はお墓のマンションで、右側は人が住むマンションです。その隙間から、最近建て替えられた桜陰女学園の天文台[だと思う]と東京ドームホテルが顔をのぞかせています。投票に行ったご褒美ですかね。

【場所】文京区本郷1丁目8あたりです。

神楽坂に残る昭和に写真[故高橋博氏の自邸のある一画]を追加しました。

僕が住んでいる所は、三田線の水道橋か丸の内線の本郷三丁目が最寄り駅になる。日常的に使っている最寄り駅というものは、通過点でしかなく、じっくり見るということは滅多にない。先日、本郷三丁目の駅で人と待ち合わせた。その時、すこしだけ駅を眺めてみた。この駅はつい最近、大改修されたが、それまでは地下鉄ホームへの入り口というだけで、朽ち果てた情けない姿を晒していた。それが、赤いフレームにまるで東京ドームを想わせる白いキャンバスの屋根がつき、構内にはマーメイドカフェまで入った。これにはビックリ。一気にお洒落な駅に変貌したのだ。なんだか、こうして見ると結構イケてません? 身近なもの見直しキャンペーンです。ところで、肝心のマーメイドカフェですが、母体はアンデルセンだし、インテリアもすっきりしていて、待ち合わせなんかにはお勧めです。

【余談】この改修、実は、営団地下鉄から東京メトロへ変わるための下準備だったんですね。ついでと言っちゃ何ですが、Tカードの図柄、もうすこしお洒落なのを用意してもらいたいな〜。
【場所】文京区本郷2丁目39あたりです。

春日あたりで、白山通りから本郷通り方向にちょっと入ったところに、右京山と呼ばれる高台がある。先日、マンション建設のために桜の大木が切り倒されるのを、住民が大反対してニュースになった場所の近くだ。そこは、いまでも建設反対のノボリが沢山立っているが、工事は着々と進められている。あ、話題が逸れ過ぎた。ともかく、この高台は、松平右京亮(うきょうのすけ)という高崎藩主の中屋敷があったために右京山と呼ばれるようになったらしい。案内板を読んだから知っているだけで、普通は右京山と聞くとF1を連想する。郷土史家が泣きそうな話だ。が、ま、そんなもんだ。歴史は塗りかえられるために在る(^^; ところで、この階段と石垣は相当に古いらしい。この写真を撮っているときに、ちょうどここにお住まいの方が帰っていらして、お話を伺ったので間違いない。明治・大正頃のもののばかりのようだ。この階段も渋いが、右側にある鉄製の扇状の柵が、昔からオブジェとして気に入っている。かなり昔に写真を撮った記憶がある。歩いていて、そういった物がまだ残っているのを発見すると、人間、妙に嬉しくなる。これって何なんだろう。

【場所】本郷4丁目あたりです。
【PS:】どうでも良いんですが、階段の上の黒猫に気がついた人いますか?

ジャバラルックの家

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こんな風に、アコーディオンのジャバラのようになった家をご覧になったことはありますか? 土地の区画が狭い場所などで時々見かけます。どうしてこうなったのかというと、土地の境界線がカーブしているところで、できるだけその境界線いっぱいに建物を建てるために、苦肉の策としてこういうジグザグデザインが生まれたようです。しかし、こいつはジャバラの刻みがかなり細かいです。鏡をいくつも並べて風景を映し出し、異次元の世界のように見せかけるアートのようにも見えます。じっと見ていると、時々遠近感がおかしくなります。いったい、なかはどうなっているんでしょうね。まさか、人が壁づたいに歩いてたりはしないですよね(^^; でも、この建物、色といい、古び方といい、なんか良いよな〜。

【場所】文京区弥生2丁目あたりです。

湯島のセレブ御用達

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タイトル見ただけでもお恥ずかしい。が、ま、とにかく、冗談半分ですからお許しください(^^; さて、本郷・湯島界隈にはスーパーが少ないってことは先日ちょっとお話しましたが、後楽園ラクーアに成城石井がオープンするまでは皆無と言ってよい状態でした。そこで孤軍奮闘してくれてたのが、このKAGAYAさんです。地元の皆さん「湯島の紀伊国屋」とか「湯島のユニオン」とか、好きに呼んでます。かな? ま、とにかく、下町にしてはちょっとお洒落で、品揃えもやや高級路線です。お客さんも、湯島のおばちゃんに混じって「ん?」と思わせる、ちと違うタイプの方も時々いらっしゃいます。規模は小さいんですが、小気味よいスーパーさんです。まさに山椒は小粒でピリリってやつです。サービスが大手より2歩先いってる感じがあります。ウェッブショッピングなんてとうの昔。今や商品の配達には電気自動車です。こぢんまりとローカルに徹し、ピリッと楽しげに頑張る企業って良いな〜と思う。僕はこれからもKAGAYAのファンをつづけます。

KAGAYAのウェッブサイトはここです。

【追加】 KAGAYAさんが最近すぐ近くにオープンしたデリ&カフェ"SEASON"の外観です。

不忍池の畔から

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サブタイトルは「気の早い暑中見舞」です。昨日、今日と暑いですね〜。僕は元々暑さには強く出来てるんですが、最近の都心の夏の暑さってのはダメです。もう異様とか異質といった表現がぴったりです。圧力釜のなかにでも居る感じ。暑さがしつこくまとわりついてきて、気分が悪くなってきます。地面や樹木が少ない所に、エアコン(クルマを含む)が熱風を吐き出せば暑くなりますよね〜。分かりきった話です。ま、グチはこのくらいにして…。今日は上野「不忍池の畔から」です。タイトルだけでもけっこう情緒ありますよね(結構自己満足)。それだけで縁台や浴衣、団扇、冷たいお茶などが想い浮かびます。え?浮かびません?(^^; ま、とにかく、、、写真を見ながら、そんな連想遊びでもしてください。そして少しでも涼しさを感じていただけたら幸いです。

【場所】台東区池之端1丁目あたりです。
【老婆心】不忍池=しのばずのいけ。畔=ほとり。

樋口一葉という名前はよく知っている。が、彼女については何も知らない。彼女が残した小説の題名と、若くして亡くなった、ということくらいしか…。そこでGoogle検索すると、樋口一葉とマリリン・モンローを同列に並べて作成されたホームページにヒットした。うん、なんだか、こう組み合わせる感性って正しいよなという気がして、そのサイトで一葉についてさらりとお勉強。やっぱ愛好家のサイトってのは柔軟だし面白いです。あ、だいぶ話しがずれてきました。風邪をひいているせいです。お許しを。というわけで、今日は、樋口一葉の住まいがあった路地の写真です。左側中ほどに、一葉も使っていたという井戸のポンプ(青)があるんですが、見えるかな? ここは道幅が狭く、両側の家の背も高いので、昼間でもそう明るくはありません。でも、逆に、その仄暗さが、光の明るさを増幅して見せてくれます。ここは、陰影がとても美しく見える場所のひとつです。そのうちに、一葉の影だけでも見ることができるかもしれません。

【場所】文京区本郷4丁目あたりです。
【追記】 ここも一葉が通った路地です。上の写真の路地とは石の階段でつながっています。

菊坂の長屋風景

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菊坂に、昔は川だったという細い通りがある。住民が下道[したみち]と呼ぶこの通り沿いには、いまでも風情のある長屋風景を目にすることができる。この日は、前日までの雨があがり、からりと晴れ渡った気持の良い朝を迎えた。住人が洗濯物を干す姿に遭遇した。ここには、今では本当に珍しくなった、物干し竿をわたすための支柱が残っている。通りかかると、その向かいで、年配の女性が金魚鉢をのぞき込んでいた。めだかがかえったのだという。陽射しのある暖かい日には、たくさん孵化するのだそうだ。鉢をのぞき込むと、透明な、1ミリにも満たないような稚魚が、何匹も元気よく泳いでいた。なんだか、ここに来ると、気持ちが優しくなる。

【場所】文京区本郷4丁目あたりです。

この写真は、なにも特に「炭団坂」とことわりを入れることもないですね。ちょっと看板に偽りありっぽいです。この日は、菊坂の下道を抜けて自宅に向かっていました。いつもは「こんな所にまた真新しい標識立てちゃって、まあ、これが錆びて雰囲気出るまでには相当な時間がかかるじゃん。炭団坂よっ、ここは…」などと、やや腹立たしく思いながらこの標識を見ていました。ところが、傾きを強めた太陽のいたずらです。どうしてどうして、雰囲気あるじゃないですか〜。即座に、ユージーン・スミスの有名な「幼い兄が妹の手を引いている」写真を思い起こしちゃいました。(こんな所で思い出すな!ってユージーン先生に怒られちゃいそうですが…。) ところがです。その、私も非常に影響を受けたその写真展のカタログとも言うべき写真集のタイトルが思い出せないのです。うぬ。というので、古い本をチェック。それは「ファミリー・オブ・マン」でした。

【場所】文京区本郷4丁目あたりです。
【追記】右側にすこし見える階段をのぼりきった右側に、かつては坪内逍遙の住居「常磐会館」があったそうです。逍遙は、そこで「小説神髄」を書き上げたということです。現在は日立のビルになっています。
【老婆心】 炭団=タドン。

カサの花が咲く路地

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梅雨時の短い晴れ間は貴重です。路地は洗濯物で埋まり、あちこちで一斉にカサの花が咲きます。湿気ったカサを開き、把手を窓枠や物干し竿などにひっかけるのです。そこに光が差すと、ちょうど写真で間接光をつくるディフューザーのような効果が生まれ、その周りがぱっと華やかで柔らかい光につつまれます。ほんとにハッとすることがあります。いずれその光景もアップします。ところでこの家2軒、ともに迫力ありました。カサが (ここは直接地面に置かれていますが) 並んでいなかったら、生活の匂いを感じさせる材料が少なくて、廃屋を撮った写真のようになってたでしょうね。

【場所】文京区本郷4丁目あたりです。

今朝8時30分頃の本郷です。昨日までのぐずついた天気とはうって変わり、ドピーカンです。湿度が低く、カラッとしています。僕は長い間、明け方ベッドに入り、昼頃起きあがる生活をつづけていたので、この時間に散歩してるなんてのは、超非日常なのです。しかし「早起きは三文の徳」って古い格言があるじゃないですか、昔の人は良いこと言ったもんですね〜、なんて思いながら、ここを見て「あ、山下達郎のライド・オン・タイムだ」なんて古めの発想(^^;をしたりして、この写真を撮りました。でも、「南の島なのに、ここの風景って、ちょっと日本っぽくない? 日本車多いしさ…」とか思って見ると、そうも思えてきちゃいません? 左のクルマが、錆びたピックアップトラックだったりすると、もう完璧ですね。夏だ。今日は気分がいい。

【場所】文京区本郷1丁目30あたりです。
【追記】実は、このポストは昨日の朝、アップしようと思い、あれこれ作業していました。そこに電話が入り「母が転倒して大腿骨骨折」です。すぐに病院に飛んで行き、一日中大騒ぎでした。そんなわけで、一日ズレましたが、今日も天気が良いので、アップしちゃいます。折角良いお天気なのに、しばらく病院通いがつづきます。ショボーンです。

後楽園遊園地の跡地に、ちょうど1年前、スパ[温泉]を売りにしたアミューズメントパーク"LaQua"がオープンした。園内にはアトラクションもあり、絶叫ジェットコースターと観覧車ビッグオーがその主役だ。これが出来て以来、意外な場所からビッグオーやジェットコースターのレールが見えるようになった。面白いことに、観覧車が背景に入ると、風景がのどかに感じられたり、楽しげになったり、妙に寂しかったり、懐かしさ強まったりすることがある。風景への感情移入度が高くなるとでも言ったらよいのだろうか。これは観覧車が、大人が童心に帰れる場所である遊園地を強く連想させるからかもしれない。この場所だが、ビッグオーやジェットコースターのレールが無かったら、まずシャッターは押していないと思う。いずれにせよ、僕とビッグオーは、これから先長い付き合いになりそうだ。

【場所】文京区本郷1丁目30あたりです。
【余談】ラクーアについてはいずれレポートすることもあるか?と思いますので、ちょっとだけ。娯楽施設であるラクーアに、なんとスーパー成城石井が入っています。後楽園周辺にはスーパーが無かったので、この付近の住民は「成城石井が入るらしい」と聞いたときは大喜びでした。結果、皆さん結構利用してます。ちと値段が高めなのと、ポイントカードが無いってのがちょい不満ですが、ま、在ると無いでは大違い、成城石井さまさまです。ラクーアは、ショップ関係も結構充実してますし、意外と遊べます。入園は無料だし…。近所の住民を(勝手に)代表してお勧めです。

路地の軒先園芸

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下町には園芸好きが多い。路地が草花で埋めつくされて、通り抜けがたいへんな所すらある。路地では、あれこれと工夫して、軒先の限られたスペースに沢山の植木鉢を並べるのも腕のうちだ。自分で園芸をやってみると分かるが、鉢の数が多くなると、手入れは思ったより大変だ。つい水やりを忘れたり、花殻や病気に気づかなかったりする。でも、路地の草花たちは、きちんと手入れされ元気に育っている。長屋の地味な板壁が、花や葉の、絶好の引き立て役になる。雨上がりに、すっと薄日が差したりすると、草花の緑が透明感を増し、花は彩度を上げ、葉についたしずくが輝きを放ちはじめる。香気すら漂ってくるようだ。この光景はほんとうに美しい。ここの住人になりたい、と本気で思う瞬間だ。

【場所】文京区本郷4丁目あたりです。

野菜果実・比留間青果店。潔い看板だ。この看板を見ると、菊坂に居るという気がしてくる。昭和10年頃に、店主のご両親がここ菊坂で青果店をはじめ、その後2度ほど場所を変え、最終的に菊坂上道沿いの今の場所に落ち着いたのだそうだ。15年ほど前までは、この辺りには旅館が多くあり、かなりの数あった商店は賑わい繁盛したものだという。しかし、周辺のお屋敷や旅館の消滅とともに、商店も1軒1軒と姿を消していき、同時に風情も失われていった。ご店主の口から漏れた、「うちも、ニ、三年後は分かりませんよ」と…。このお店は借家であるため、大家さんの承諾なしには補修や改築ができない。しかも、大家さんはもっと土地を利用をしたい希望を持っているという。昔の姿のまま残っている下町の家屋の多くは借家で、改修しようにもできない事情があるという現実。情緒だ風情だとばかり言ってはいられないことに気づかされた。

【場所】文京区本郷5丁目あたりです。
【余談】右隣りは、樋口一葉が通ったことで有名な質店・伊勢屋だ。ご店主が「子供の頃、伊勢屋さんの軒下でおはじきをして遊んだことを憶えている」と話してくれた。「そうそう、お手玉もやりましたよ、母親が縫ってくれたお手玉でね」とも…。

以前から気になっていたので、不忍池近くにある重要文化財・旧岩崎邸に行ってみた。ざっざっと砂利を踏み鳴らしながら、ゆるやかな登りになったアプローチを歩いて行くと、目の前にそそり立つように薄黄色の洋館がその威容を現した。「でかい!」というのが最初の印象だ。イーグルスのホテル・カリフォルニアのジャケットを思い出す。まさにそんな感じなのだ。この建物、ざっと外観を見るだけでも相当に時間がかかる。そして建物の内部はまるで骨董の塊のような世界だ。しかも和館もあるし庭園もある。ついでに撞球場まである。本気になって細部まで見はじめたら、何ヶ月いや何年もかかりそうだ。
この写真は洋館2階のトイレの手洗いだ。大理石の台の中央にドールトン社製のボウルが据えられている。ところがこのボウルには水抜きの穴が無い。手を洗った後にどうするのか?というと、手前部分を LIFT UP するのだという。このボウルは左右中央で台に支えられているため、手前を持ち上げるとシーソーのように向こう側が下がる。これを利用してボウル内の水を向こう側にザーッと流す仕組みになっている。手洗いにドールトンの陶器というのも驚きだが、この仕組みには"ゆる〜く"驚嘆した。しかしこの小さな空間、色合いが柔らかく、暖かい。見ているだけで和む。それが何より良い。

【場所】台東区池之端1-3-45です。
【余談】このボウルと便器がドールトン社製と聞いたときは、両方とも英国ロイヤルドールトン社の前身が製作したものと思っていた。が、後で写真を確認すると、ボウルには "DOULTON & Co. LIMITED PAISLEY & PARIS" と記されている。便器には "DOULTON & Co. LIMITED LAMBERTH LONDON" と記されているので、こちらは今日で言うロイヤルドールトン社製で間違いないと思う。しかしボウルのほうは、どういう経緯で"PAISLEY & PARIS" と記されたのか(パリに工場が在ったのか?など)が分からない。したがって、ボウルと英国ロイヤルドールトン社との関係はやや不透明です。この表記(PAISLEY & PARIS)を見て、何か思い当たる方はいらっしゃいませんか?

何時の間にかドアがグリーンに塗られる。途端に風景が一変して見える。それまで汚れでしかなかった苔がアクセントになる。ちょっと浮いていたお隣のブルーの壁がしっくりと風景に溶け込んでくる。ペンキのグリーンで植物のグリーンさえ華やいで見えるというのも皮肉だ。ドアのひさしの上で猫が寝ていたりすると完璧なんだが、そうは問屋がおろさない。お天気が良くないのにこの光、まあ文句は言えない。シャッターを切らずにはいられない。でも、こういう写真って、とかく独りよがりになるんだよね〜。はまると危険。

【場所】文京区本郷6丁目あたりです。

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