本郷 湯島の最近のブログ記事

月夜 - iPod CM 風

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傘こそ必要ありませんでしたが、湿度の高いどんよりとした一日でしたね。が、夕方、家に向かって歩いていると、上空に、予想もしなかった月が浮かんでいました。薄い雲がかかっていて、それが紗を通して眺めているような効果を生んでいます。そして、どういうわけか、淡いピンクに染まっていました。
歩きながら眺めていると、月が、ビルのシルエットの向こうに隠れたり、また顔を出したりします。そして、いよいよ家が近づいたときです。工事現場のクレーンと手前のビルの間に月が浮かんでいます。しかも、ビルの隙間と月、そしてクレーンの滑車が、ほぼ一直線に並んでいます。なんとなく面白い図です。クレーンで、ビルの隙間から、月を吊り上げているようです。ん? もしやこれは「ツキを吊り上げる」ということだ! 縁起が良いんじゃないか! とばかりに撮ったのが今日の写真です。
ついでに、これが「ブルー背景+黒いシルエット」で、なんとなく iPod の CM 風です(^^; そんなわけで、ちょっと拙い構図ですし、他の写真とは毛色が違いすぎですが、この写真、アップすることにしました。

【場所】文京区本郷1丁目あたりです。

ここは本郷の菊坂に残る素晴らしい路地のひとつです。先日、菊坂近くの真砂図書館に行ったついでに、いつものように、菊坂をまわりました。静かな菊坂散策は、ほんとうに良い気分転換になるからです。
その日は、小雨が降っていたせいもあり、人影はありません。お風呂屋さんに行く人や、風呂から上がり帰る人の姿がちらほらと見える程度です。こういうのを路地浴とでも呼ぶんでしょうか...。安らぎます。
と、そんな調子で歩いていたのですが、その気分が一瞬にして破られる場面に遭遇してしまいました。それが左の写真です。なんと、東京でも有数だと思っていた路地の一画にポッカリと穴が空いていたのです。またも長屋の取り壊しです。
今年になって、古い家屋が次々と取り壊されています。その傾向が加速しているように感じられてなりません。なんだかそんなエントリーばかりしているような気さえします。いったいどうしたことなんでしょう...。
この路地は、お住まいの方々が、植物や草花を大切にお育てになっていたせいで、季節ごとに表情を変え、僕たちの目を楽しませてくれていました。ですから、その季節ごとの良い表情を必ず撮っておこう...という思いもあって、菊坂にはよく足の伸ばしてきました。が、春から夏にかけての、強い光が射していても涼しげな路地の表情を捉える前に、路地の一部が、いや大半が消え去ってしまいました。とても残念です。
そんなわけで、この愛すべき路地の晩秋と冬の表情だけを、思い出としてアップすることになってしまいました。言うまでもありませんが、中央と右がその写真です。

【追記】ご近所の方にうかがったかぎりでは、ここには、マンションではなく木造3階建ての住宅が建つようです。この路地が復活するような建物であると良いのですが...。
【場所】文京区本郷4丁目あたりです。

すごい郵便箱 (2)

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今日は「すごい郵便箱」シリーズ第二弾です。これは、我が家の近くで見かけたもので、お稲荷さんテイストの郵便箱です(^^;
最初は、朽ちて妙に渋くなった赤色に目が行き、「ホホー」という感じだったのですが、周囲を固めるパーツに気づくと、「やややっ!」という感じです。なかでも、左右に配された溶岩に大注目でした。これはもう作為以外の何物でもありません。冨士講の匂いがプンプンしますね。それに気づくと、左の門柱にもなっている石柱や、右の青い鉄柵、後方の石碑(?)などからも、同種の匂いが漂ってくるのを感じます。これはどう見ても、お稲荷さんの祠と郵便受けが同居しているようにしか見えません。焼き物のおきつね様不在なのが不思議なくらいです。もしや、反対側から見ると、祠になっているのかな?とも思いましたが、さすがにのぞき込むわけにはいきませんでした。
郵便受けというのは、フェチ(^^;を生むほどに、個性豊かなものですが、これはちょっと「飛びきり級」ですね。郵政公社の赤はこの赤じゃないだろう!という感じです(^^;

【場所】文京区本郷あたりです。

菊坂下道異景

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ここは菊坂の下道です。前方に明かりが見えるのは、Minagawaという床屋さんです。その先はT字路になっていて、そこを左に折れると、急な上り坂(鐙坂)になります。右手に見える建物は、菊水湯という銭湯です。
今日は、夕方になって、真砂町にある文京ふるさと歴史館へ『文の京の写真展・なつかしい昭和を訪ねて』を見に行ってきました。閉館時間の5時まで写真を見て、外に出てみると、上空にぽっかりと月が浮かんでいます。空の色も、透明感のあるブルーに変わりそうです。そこで、ちょっと、菊坂まで脚を伸ばしてみました。
歩いていると、すぐに辺りが暗くなりましたが、それでも、建物や木々の輪郭がクッキリと見えます。雨が降ったわけでもないのに、なぜか空気が澄んでいるのでしょう。それが、いつもの風景を、いつもとは違った雰囲気で見せてくれていたようです。見慣れたこの場所も、いやに新鮮に見えてしまいます。そこで、構図を考えながらシャッターを切っていました。すると、右方向から、ユルリユルリと自転車をこぎながら男子生徒がやってきました。携帯を右手に持って通話しながら...。
ここは無人で撮りたかったので、その男子生徒が視界から消えるまで待とうと思い、ファインダーから目を離していました。すると、このT字路を右に曲がろうとしたところでバランスを崩したのか、一瞬、左足を地面に着けて停止しました。とりあえず、それに反応してシャッターボタンを押したのが、今日の写真です。
この時間に写真を撮る場合は、通常、シャッター速度がかなり遅いため、走っている自転車は流れてしまいます。が、この写真では、自転車が道の真ん中で止まって写っていますね。それが、ごく日常的(でもない?(^^;)な風景に、ちょっとだけ非日常的な印象の素を添えているようです。

【場所】文京区本郷4丁目あたりです。

雪夜の本郷で

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このところ、なかなか明るいうちに写真を撮りに行くことができません。今季はじめての雪が降った今日もしかり...でした。朝、電話で起こされ、すぐに家を出て、帰ってきた頃には、もうどっぷりと日が暮れていました。しかし、東京で雪景色を撮れる機会はそうそうあるもんじゃありません。で、頑張って(^^; 夜の本郷〜菊坂を徘徊してきました。
雪は、夜になっても止まず、僕が歩いた頃も、まだ津々と降りつづいていました。傘をさし、カメラが濡れないようにコートのなかに抱えるようにしての徘徊です。
どこも車や人影は少なく、そうでなくても夜は静かな一帯が、輪を掛けたように静かです。都心とはいえ、繁華街のようなネオン類は少ないため、町並みは、雪明かりという言葉がピンと来ないほどに暗く、それも静けさに拍車をかけているようです。凍結しかけた雪をかく音だけが、あたりに大きく響いていました。

【場所】文京区本郷1丁目・4丁目あたりです。

大晦日の菊坂

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夕方、大晦日の菊坂をまわってきました。どちらの家も、すっかりお正月を迎える準備が整っていました。風はなく、菊坂の路地には、澄んで冷えた空気が満ちていました。歩いていると、カメラが氷のように冷たくなり、それを持つ手がかじかんでくるほどでした。
今年最後のエントリーは、いつも素晴らしい軒下園芸で楽しませてくださるお宅の夜景ということになりました。右に伸びる路地が暗渠である菊坂下道、左に伸びているのは菊坂でも最も路地らしい路地です。時とともに姿・形が変わるのは仕方がないけれど、この風情は失いたくない、と思わせる風景です。

今年は、ブログが現実的な道具となることを実感した年になりました。多くのブロガーの方々との交流・交遊を通じ、ひじょうに多くのことを学ばせていただきました。コメントを残してくださった方々、一緒に散策してくださった方々に、御礼いたします。ありがとうございました。来年も、ひきつづき、どうぞよろしくお願いいたします。では、良いお年をお迎えください。

【場所】文京区本郷4丁目あたりです。

湯島のアースバーグ

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もう、ちょっと前のことになりますが、湯島の切り通しを通りかかると、その坂の途中に建っている湯島ハイタウンという古い集合住宅が、白いシートですっぽりと覆われていました。この集合住宅は、天神下交差点手前のカーブに沿って建っているため、この坂を下っていると、正面に壁のように立ちはだかります。そして、その立ち現れ方が、なんとなく「変」なのです。「変」と言って悪ければ、「極めて特異」とでも言えばよいのでしょうか...。
余談ですが、この集合住宅は、1968(昭和43)年頃に、財団法人 中央労働福祉センターが所有する旧岩崎邸の土地に、勤労者のための福祉施設建設の費用を捻出するために建てられ分譲されたものだそうです。そんなエピソードがあったとは、今まで知りませんでしたが、「極めて特異」な存在に見えるのは、そんな素性もひと役買っているのでしょうか...。とにかく周囲から浮き上がっています。
そんな建物が、今回は、すっぽりと白いシートで覆われているわけですから、これはもう「異様」です。この日は、根津で友人と待ち合わせていたため、湯島駅に向かって歩いていました。珍しく午前中に...。すると、このシートの塊が、正面から太陽の光を浴びて、真っ白に輝いています。その後ろには真っ青な空が広がっています。まるで湯島天神に氷山[アイスバーグ]でも流れ着いたような感じでした。でも、こいつは氷じゃないので、アースバーグというわけです(^^;

【場所】文京区湯島4丁目あたりです。

お気づきになった方もいらっしゃると思いますが、先日、本郷在住の方からメールを頂戴し、「東大三四郎池の紅葉がピークを迎えていますよ」と教えていただきました。「あ、そう言えば、東大構内を歩こうシリーズを随分さぼってるな〜」とも思い、今日の夕方、三四郎池に行ってみました。メールをいただいてから二三日経過してしまったため、「もう紅葉は望めないかもな〜」と思いながら...。
一歩構内に入ると、大きなイチョウの木が黄色く色づいていて、それを更に、黄色みを強めた太陽の光が照らし、素晴らしい光景が出来上がっています。「うぬ、これはまだ期待できるかも」と、歩調が早まります。そして、三四郎池付近まで来てみると、道が完全に落ち葉で覆われています。まるで、黄色い雪が降り積もったよう...。
その落ち葉を踏みしめながら、池まで下りると、眼前に拡がっていたのが、今日の写真の風景です。風はなく、周囲の木々や空と雲が、鏡と化した水面に映し出され、そこに落ち葉が浮かび、まるで別天地です。原生林の奥地の池に、ようやく到達したような気分で、しばし見とれてしまいました。
東大構内でこんなですから、皇居のなかはさぞかし...なんて考えてしまいます。

【場所】文京区本郷東京大学構内です。



秋山さんのaki's STOCKTAKINGに「本妙寺坂から、アースダイビングへ」がエントリーされていました。そこには拙サイトの「本妙寺坂」が始点となったように記されていますが、実のところ、当時、僕は、谷戸などという概念を持ち合わせず、ただ単に風景を眺めているだけでした。それを「この風景の骨格は谷戸である」と見抜き、実際にフィールドワークまでなさり、実証なさったのは秋山さんでした。
僕の視野を大きく拡げていただいた出来事でした。それ以来、町を歩いていても必ず地形を意識するようになり、それがハンドヘルドGPSやカシミール3Dというソフトに親しむようになる動機にもなりました。そこで、今日は、本妙寺坂のある菊坂の原地形「本郷の谷戸」を、カシバードというソフトを利用して眺めてみようと思います。

左の図は、本郷三丁目交差点あたりにある谷頭(やとがしら)近くから谷戸全体を眺めたところです。この谷底を抜けているのが菊坂通りなんですね〜。その奥左手に一段深くなっている溝がありますが、そこを通っているのが菊坂下道になります。
そして、右の図は、まさに本妙寺坂を、以前にアップした写真と同じ方角から眺めたものです。左の図で言えば、右側の台地から、谷底と左側の台地を眺めていることになります。ぼうっとではありますが、本妙寺坂の本来の姿が見えるような気がします。また、中央水色部分に一段深くなるところがありますが、そこが現在、柴田商店が建っている位置です。柴田商店の位置から、菊坂は上道と下道に分岐しています。柴田商店の裏手に菊坂下道の入口がありますが、そこからはっきりと一段低くなっているのが確認できますね。

ところで、本妙寺坂の途中(左図では左側の台地)に「1万8千年位前に使われたと思われる黒曜石の矢じりが発見された」と記した看板が立っていますが、この図を眺めていると、「そりゃそうだろう(^^;」と思ってしまいます。

え〜と、昨日(26日)のことになりますが、実は、遊びに来ていた孫娘のお供をして、上野動物園に行ってまいりました(^^; ええ、上野動物園行きは歓迎です。あのハシビロコウが、僕を待っていると思うと、孫娘のお供でなくとも行きたいくらいですから...。
しかし、今回は、しくじりました。母親(娘)を銀座に買い物に行かせ、その間、ジジ&ババで孫娘を遊ばせておくという役目を負っていたからです。動物園に入場してはみたものの、母親(娘)がいないため、僕がハシビロコウに張り付くという訳にはいかないのです。「あ〜あそこに行けばハシビロコウが居るのにな〜」と思いながらも、孫娘の言うがままに歩きまわらなくてはなりません。「え?シマウマ? モルモット? トラ? モノレール?」という感じで、決して「お!ハシビロコウ?」ということにはなりません。それでも、「サプリ(スポーツ飲料のこと)買ってくるからね」などと孫娘をなだめすかし、大急ぎで撮ってきたのが今日の写真です。
しかしですね〜、やはりハシビロコウです。こちらの都合など、どこ吹く風。そっぽを向いたままです。「ま、しょうがない、来た証拠だ」とシャッターを切っていると、もうケータイが鳴ります。「ジジ、何処ウロついてるの?」です(^^; いやはや...。
で、その写真だけでは面白くありませんから、ひとつ話題を...。これからお見せするのは、赤羽団地の商店街にあったハシビロコウの化石です(^^; しかも、その商店街は東京オリンピックの頃にできたということですから、約40年も前の化石なんですね〜(^^; これを発見した時には興奮しました(^^; 凄いでしょう。って、後になって、よ〜く見ると、これ、ペリカンですかね(^^; ...ですね(^^;

【場所】台東区上野動物園です。

晩秋の菊坂

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陽が落ちてから、ぶらりと家を出ました。炭団坂をくだり、菊坂に下りると、谷底に溜まったようなヒヤリとした空気があたりを包んでいました。静かです。いつもの、日暮れの菊坂...なのですが、何か少違っています。何だろう?と思いながら、しばらく歩いていました。そして思い当たったのが、街路灯です。なんだか、以前よりも、町全体が明るいのです。町のあちこちに設置された街路灯の明かりが町の印象を変えていたのです。
暗い夜道は危険ですし、最近は、本郷も物騒な事件が起きるようになりましたから、街路灯の設置に異を唱えるつもりはありませんが、やはり、ここは電柱に傘つきの裸電球にして欲しかったな〜と、やや残念に思いながら、菊坂の空気を体内に摂り込んできました。
左の写真は、都内有数(^^;の園芸路地の入口です。大木に成長したピラカンサが、真っ赤な実を数珠なりに付けていました。夜目にも艶やかで、妖しくさえ感じられました。
右の写真は、いつも素晴らしい軒先園芸で、道行く人を楽しませてくれるお宅です。ここにも街路灯が設置されていました。その光だけを見ると、ぼんやりと周囲を照らし出し、雰囲気があるのですが、これが、先に書いたように、電柱と裸電球の組み合わせだったらな〜と、悔やまれてなりません。[下の王子の写真と比較してみてください]

【場所】文京区本郷4丁目あたりです。

本郷4丁目の路地に描かれていた、ケンケン(?)用の落書きです。
ここは、昔は本郷田町、そのまた昔は小石川片町と呼ばれていた辺りで、元々は、高崎藩松平右京亮の中屋敷だった場所です。その中屋敷は、本郷台地から崖下までつづいていて、ここはその崖下にあたり、庭にでもなっていたのか、江戸切絵図などを見ると、ドーナツ型の池が描かれています。
最近では、路上の落書きというものをあまり目にしません。路上で遊んでは危険なことが多いので、当然の成り行きかもしれません。が、車の通れないような細い路地や袋小路などでは、いまでも時々、子供の落書きを目にすることがあります。見ると、なんだかホッとして、気分が和らぎます。
ここは袋小路になっていました。写真奥のGOALの文字の数メートル先で行き止まりになっています。そのせいか、この落書きの保存状態が良く、常設(^^;のようです。しかし、この落書き、周囲の雰囲気と相俟って、素晴らしい出来ですね (かなり大きいお子さんの仕業でしょうか?)。つづきの路地にも、多くの落書きが残っていましたが、同じお子さんが描いたのでしょうか、そのどれもが、生き生きとしたアイデアに満ちていて、大人の目を引く出来でした...。

【場所】文京区本郷4丁目あたりです。

菊坂の老婦人

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菊坂の下道を歩いていると、上道から下道に通ずる階段に、ひとりの老婦人の姿が見えてきました。背が曲がり、足腰もだいぶ弱っているようで、杖をつき、足元を確かめるように、一段一段ゆっくりと下りてきます。きっと、ままならない自分の体にもどかしさを感じていらっしゃるに違いありません。ですが、弱っているのは体力だけのようです。身なりはきちんとしていますし、ブラウスと靴下の色を合わせているところなどを拝見すると、お洒落心も失っていらっしゃらないようです。
が、昨日、実は、この反対のケースを目にしました。丸山福山町を歩いているときでした。何か様子がおかしい老婦人が。危なっかしい足取りではありますが、杖もつかず、路地を歩いています。見れば、長めのTシャツのうえにブルーの薄手のセーターを重ねているだけで、下半身には何も着けていません。そして裸足です。そのうえ、両足の付け根から足首にかけて、排泄した汚物が、茶色く付着しているのです。間違いなく認知症が進行しているようです。その表情からは、羞恥心など微塵も感じられません。
間もなく、心配そうに見守る近所の方々のうちのお一人が、おそるおそるではあれ、老婦人の両肩に手をかけ、支えるようにして、その老婦人を、老婦人の住むアパートに導きはじめました。周囲の人の話によれば、老婦人はご主人と二人暮らし。でも、そのご主人も寝たきりに近い状態だということです。どうにもなりません。
実は、僕の母も、認知症が進行し、既に入院生活を送っています。その老婦人を目にした途端、僕には母の姿が重なって見えました。僕の母だって、病院に居なければ、その老婦人と同じ行動をとる可能性が十二分にあるからです。しかし、僕は、悲しさでいっぱいになり、固まったようにその場に立ちつくすだけで、どうすることもできませんでした。やっとできたことと言えば、バッグに入っていたタオルを、老婦人を支えている女性に差し出したことだけです。自分で、近所からお湯をもらい、それにタオルを浸し、老婦人の足を拭くことができなかった自分を恥じます。
長屋というコミュニティがまだ残っている丸山福山町ですらこれです。この写真の菊坂では、この日、スーツ姿の若い不動産屋数名が、家々をまわっている姿を目にしました。丸山福山町で目にしたケースが増えることはあれ、減ることはないのだと思うと、実に暗澹たる気持ちになります。が、泣いてばかりいる時間はありません...。
今日はちょっと重くなりました。でもね、時々、こんなことを考えるんですよ。そして、文京区は立派な庁舎を持っているのにな〜って...。

【場所】文京区本郷4丁目あたりです。

このところめいてきたせいか(^^; 地形が気になります。土地の高低差が気になります。ここは、これまで、単にお気に入りの路地というだけでした。が、谷戸という地形を知って以来、そしてwakkykenさんに勧められて中沢新一氏の「アースダイバー」という本を読んで以来、見え方が違ってきたのです。では、どう違ってきたのか? アースダイバーのゴーグルを着用してみましょう。
僕が立っている場所は、縄文時代から陸であった、本郷台地の先端です。そして、眼下に見えるこの坂道から、向こうの白山通り、そしてその先は、縄文の昔には海。ここは入り江の入口を見晴らす場所でした。この気になる傾斜を持つ路地の手前側は、つい最近になってゴチャゴチャと建てられた建物によって隠されてしまった、広大な堤の残党だったというわけです。眺めが良いわけです。縄文の人になったつもりで想像力を働かせれば、建物は消し飛び、目の前には、青々とした海が広がっていて、右手前方には、後に富坂と呼ばれるようになった緑豊かな岬を望み、左手には大海原が、そして遙か遠くに水平線が見えます。この左手の岬にあたる位置に、海運の守護神である金比羅様を祀る神社があるというのも、うなずける地形です。
縄文の人は、秋の陽が傾き、逆光となる時刻にここに佇み、木々の間から、キラキラと黄金色にまぶしく輝く海面を眺めていたに違いありません。その光を、現代人である僕達は、アスファルトという代用品に反射させ、海面の残り香を嗅いでいたというわけです。どうでしょう? この路地風景が、下町風情とひと味違って見えてきませんか?
[AKiさん、いつものことですが、何もかもおんぶにだっこで大変申し訳ありませんm(__)m]

【場所】文京区本郷1丁目あたりです。

菊坂の階段路地

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ここは、本郷の、旧町名で言えば真砂町です。その真砂町から菊坂町へ行くには、急な坂道を下ります。ひとつは炭団坂、そして鐙坂[あぶみさか]です。どちらも、谷底に向かうような急な坂道です。
その鐙坂の途中から、樋口一葉ゆかりの井戸のある長屋に通じているのがこの階段付きの路地です。この先、いったん左に折れて、すぐにまた右に曲がると、肩が家の壁に触れるのではないか?と思うほどに狭い路地が待っています。
このときは、あたりが暗くなりはじめ、家に戻るため、鐙坂をのぼっていました。と、左手にあるこの路地の奥に、これまで存在に気がつかなかった街路灯が灯っています。そして、その光がガラス戸に反射して、そこだけがパッと明るく輝き、周囲の建物や塀がシルエットになって見えます。それだけで、印象はまったく違ってきます。この大谷石だらけの階段路地は、なんだか殺風景だな〜と思っていたのですが、こんな表情も見せてくれるんですね。

【場所】文京区本郷4丁目あたりです。

桜木神社のお祭り

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今日も桜木神社のお祭りです。関東上陸が懸念されていた台風17号が、北東にそれたため、午前中も雨は降っていませんでした。が、上空には厚い雲が...。いまひとつスカッとしません。そんな天気を反映してか、こちらの気分もいまいち盛り上がりません。とは言っても、地元のお祭り。これをカバーしなくて何がローカルネタサイトか!というので、カメラを抱えてドアの外へ。
と、ん?、さすがに昨日とは違います。外に出た途端に太鼓の音が聞こえてきます。お祭りの空気が漂っています。すると正直なもので、気分もソワソワ。いつの間にか急ぎ足。御輿はどこだ〜。というので、春日通りまでくると、いましたいました。真砂町と弓町一丁目、弓町二丁目の三町会の御輿が...。とうわけで、今日は、とりあえず、春日通りを練り歩く御輿の風景です。
そんなわけで、いまいち、撮影者の興奮が不足していて申し訳ありません。来年こそは、伴纏着用、カメラはペンタプリズム付きローライフレックスでがんばるどー(^^;。ということで、ご勘弁を!



■写真左:この方、毎年決まっています。いかにも祭りに欠かせない人ですね。かっこいい。本郷弓町のブルースウェバーとも...(^^;
■写真中:祭り伴纏姿の母娘。良いですね〜。ダントツで光っておりました。
■写真右:今年の祭りのベストドレッサー賞です。帯まで締めているのには脱帽(^^;

【場所】文京区本郷1丁目・2丁目あたりです。

今日と明日は、本郷桜木神社のお祭りです。が、残念なことに、台風17号の影響か、午前中からお天気が芳しくありません。お祭りとなると、どこからともなく聞こえてくるはずのお囃子も太鼓の音も聞こえてきません。あれ〜、お祭り、中止なのかな〜?という感じ。まさか、ですが...。
そんななか、有楽町の交通会館まで、ちょっと出かけてきました。何のことはない、目的は中古カメラ市です。あるカメラの部品を探していたもので...。で、交通会館に到着し、会場に入ろうとすると、あれれ、何処かで見たような人が向こうから歩いて来ます。「どうも、どうも、やあどうも」なんとカークさんでした(^^; うぬ〜偶然って恐ろしいですね〜。で、もう引き揚げるところだったカークさんにお付き合いいただき、品定め役をお願いすることに...。カメラの程度の善し悪しや相場などが分からない僕にとっては大助かりです。そんなこんなで、楽しい会話付きで、久々にメカニカルなカメラの魅力に浸ってきました。
カークさんと別れ、地下鉄の駅に向かって歩いていると、築地方面のビルが霞んで見えます。雨が降っているようです。と、間もなく、銀座でもザーッと雨が降り始めました。急いでビルに駆け込み、ホームへ。
本郷三丁目に着いても雨は上がっていませんでした。なんとなく町が静かです。お祭りはどうしたのでしょう? 桜木神社に行ってみても、提灯が吊ってあるだけで、からーんとした感じです。で、大横丁通りに差し掛かると、道路の真ん中にブルーシートのテントが見えます。お祭りを楽しみにしていた子供たちのために設置されたようで、なかでは、子供たちが、食べたりゲームをやったりして、はしゃいでいました。こうなると、大人は大変だけれど、子供にとっては、台風が来るというとワクワクするようなもので、これもまた楽し、なんでしょうね。晴れた日のお祭りよりも、町会内の親交効果は高いかもしれません。明日のお天気はどうなるのでしょう? 今年はお祭りに行ってないな〜。

【場所】文京区本郷(左)1丁目・(右)3丁目あたりです。

本郷6丁目に、昔から気になっていた建物があります。これまで機会がなく、その建物をじっくり観察したことも、なかに入ったこともありませんでした。
先日、西片のコンビニに用があり、深夜になって、歩いて行ってきました。やはりカメラを抱えて...。外は、連休中だったこともあり、車の数が異常に少なく、殺風景なほどガラーンとしています。そんな町を、写真を撮ったりしながら、気になっていた建物の前まで来ました。この建物、かなり横に長いため、全体を撮るには、通りの反対側から狙うしかありません。ところが、本郷通りの道幅が広く、建物は低く長いため、なかなかフレームにうまい具合に収まってくれません。これまでに何度も撮っているのですが、どれもこれもボツ。とにかく撮り難い対象のひとつでした。が、このときは、夜、しかも晴れた夜だったことが幸いしたようです。音で言えば、雑音が消えたような状態で、建物がクリアに目に入ってきます。ちょっと和とも洋ともつかない面白い建物でしょ。よく見ると、中央の看板建築から伸びた部分の長さが、左右で異なっているようですし...。しかし、屋根や軒の高さなどは左右ほぼ同じに見えます。どうしてこういうことになったのか、その理由が知りたくなってきます。

菊坂下道

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夕方、いつ雨がぱらついても不思議ではない雲行きでしたが、本郷の古書店に行った帰りに、しばらく遠ざかっていた菊坂を歩きました。上道から階段を使って下道に下りると、なにやらちょっと印象が違います。週末のお祭りの準備でぶら下げられた提灯のせいかな?と思いましたが、そうではなく、原因は路面の色でした。乾いた土を意識したような薄茶色の舗装です。こんな色の舗装があるんですね。何やら、あたりがいやに明るく感じます。そんな変化があったとはいえ、概ねいつもと変わらない風景のなかに身を置くと、ほっと安堵感のようなものを覚えます。
その、新舗装の下道をしばらく行くと、まるで保護色のような猫がうずくまっていました。この子は飼い猫で、人を見ても逃げようとはしません。そこに、向こうから老婦人が、杖をつきながらトボトボと歩いてきます。あっ!と反応したのですが、運悪く、直後に僕の後ろから男性が急ぎ足で歩いてきて、フレームのなかに入ってしまいました。構図ぶち壊しです。残念。でも、この猫と長屋を絡めれば、何か絵があるだろうと思い、しばらくその場に佇んでいました。
このすぐ左手後方には、先頃開業した医院があります。向こうから歩いて来た老婦人は、その医院に用があったんですね。ドアを開けてなかに入っていきました。が、あっという間に再びドアを開けて外に出てきます。手には薬袋が...。処方してもらった薬をとりに来てたんですね。そして今度は来た道を、やはりトボトボと戻って行きます。その間、猫君はじっと待っていてくれました。そして、今度は邪魔も入りませんでした〜。

【場所】文京区本郷4丁目あたりです。

東京では、夕方まで、雲が多く、時折強い風も吹き雨もぱらつくお天気でした。が、夕方になると、突然、西の空が真っ赤に焼けて、その照り返しで部屋のなかまで赤く染まっていました。ソレッとばかりにエレベータで屋上へ。ドアを開くと、あっと息を飲むようなサンセットショーが既に終盤を迎えていました。もう管理人さんに頼んで、金網の鍵を開けてもらう余裕もなく、いっそ金網もデザインのうち、と腹を決めて撮ったのがこの写真です。台風の置き土産ですね。今日のサンセットは、きっと、いろんなブログに登場するんでしょうね。
ところとで、手前に写っている東京ドームでは、今日、B'zのコンサートが行われていて、リハの時点から、その音が響いてきています。

【場所】文京区本郷1丁目あたりです。

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